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新選組血風録(司馬遼太郎)

新選組の短編集。「燃えよ剣」を読んで新選組に興味持って、その延長といった感じで読んでみた。長編と比べるとどうしても物足りない感じがするのは否めないが、逆に気楽に読めるのでそれはそれで面白かった。

15編あるが、新選組をプラスに書いていない話が多い。むしろ主人公にとって新選組が敵である話もある。そしてバッドエンドも多々。「後味悪いなー」っと思っていたが、こういう話を多く盛り込むことで司馬氏は新選組の隊規の厳しさを表そうとしたんだろうか?

個人的には、山崎丞が主人公でかの有名な池田屋事件が舞台の「池田屋異聞」、甲州出身の隊士がなかばいやいや仇討ちをする「海仙寺党異聞」、斉藤一が主人公で谷三十郎の新選組との関わりが題材の「槍は宝蔵院流」、新選組の砲術模様を描いた「四斤山砲」が面白かった。
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世に棲む日日(司馬遼太郎)

幕末長州人2人の物語。前半は吉田松陰、後半は自分の大好きな高杉晋作。

賢者のようなイメージのあった吉田松陰だったけど、これを読んでがらりと印象が変わった。行動・思想がぶっ飛びすぎ。彼の「狂」という思想そのままに、彼の人生は彼が狂人かと思わせるが如く波乱に満ちていて、ただただすごいなぁと思うばかり。安政の大獄で囚われてから至った彼の死に対する思想「死して不朽の見込みあらばいつでも死ぬべし。生きて大業の見込みあらばいつでも生くべし」という言葉は名言であると思う。


後半の高杉晋作。同著者の「竜馬がゆく」を読んでカッコいいと強く思い、それで彼に興味を持ったのがこの本を読もうと思ったきっかけ。彼も吉田松陰と同じく行動に飛躍があり、周囲の人たちを常に驚かせる。尊皇攘夷思想と藩主への強い忠誠心とで、一件矛盾するかのような独自の考えを持つ高杉。彼の幕末長州での活躍は神出鬼没の軍神というにふさわしく、まさに幕末の英雄。

高杉晋作の人生を究極に要約したのが、彼の辞世の句
おもしろき こともなき世を おもしろく (すみなすものはこころなりけり)

百五十石のよい家に産まれ育ち、普通に暮らせばまず平穏で安定し詩人として生涯を終えたであろう男が、久坂玄瑞と交友を持ち吉田松陰に学び、自ら幕末の荒波に身を投じて時代を動かし、しかしついには維新を見ずにこの世を去った。そういう波乱に満ちた人生の最後の言葉が上の句。高杉の人生ならばもっと他に盛り込むこともあるだろうに、あえてこういう句にしたあたり、彼の独特の人生感が窺える。


タイトルの「世に棲む日日」というのは、「高杉の半ばふざけたような辞世の、それも感じようによっては秋の空の下に白い河原の石が磊々(らいらい)ところがっているような印象から」つけたんだそうだ。

高杉晋作の人生は本当におもしろい。
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竜馬がゆく(司馬遼太郎)

全8巻。これまでこんな長編小説、しかも歴史物なんて読んだことなかったため、最初は読みきれるか心配だった。が、そんな心配は微塵も必要でなかった。面白すぎて、後半なんか物語が終わってしまうのが惜しいくらいに思えた。幕末を舞台にした歴史物としても、そして坂本竜馬という一人の男の物語としてもこの本はすごく面白い。これまで読んだ本の中でもっとも面白かった本になった。

坂本竜馬が19歳で故郷土佐から江戸の千葉道場へと向かうところから、大政奉還を実現し33歳でこの世を去るまでを描いた作品。

内容としては大きく5篇に分けられる。
北辰一刀流の剣客として名を上げる一方でやがて幕末の時勢を肌で感じるとるようになる「立志篇」
武市半平太と袂を分かち脱藩し、勝海舟と出会って開国論を持つようになる「風雲篇」
京都の凄まじい時勢の変化をよそに神戸軍艦操練所で軍艦調達に奔走する「狂瀾篇」
その操練所も池田屋ノ変の影響幕府に潰されてしまうもあきらめずに亀山社中(海援隊)を結成し、中岡新太郎とともに薩長同盟を成し遂げ第二次長州征伐で幕府海軍と海戦を繰り広げる「怒涛篇」
薩長の軍事力を背景に大政奉還案を掲げ奔走し、ついに維新を成し遂げる「回天篇」


最後暗殺されて終わる彼の人生だが、読み終わった直後はなんとも言えずすがすがしい想いになれる。竜馬の時勢を見る目もさることながら、彼の生き様は尊敬に値する。この本、いや坂本竜馬の生き様は、人の人生観を簡単に変えてしまえるほどに壮大・劇的で、読みながら男のあるべき姿のようなものを考えさせられた。武田鉄矢が心より敬愛するのも非常に理解できる。

もっと早く、できれば10代のうちに読んでおきたかった。そんな名作。
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燃えよ剣(司馬遼太郎)

初の司馬遼太郎、初の歴史小説。土方歳三が主人公の新選組の物語。

普段読書をしない上に歴史の知識が殆どなかったため、予想以上に読むのに苦労した。苦労というと語弊があるかもしれない。話の面白さにどんどん惹かれ時間を忘れるほどに読書に熱中できたが、しかし言葉が難しくて辞書が手放せない、令制国がどこがどこだかわからない、歴史的背景(歴史の説明は勿論書かれているがそれ以前の問題)がわからない、ということで何度も読むのを止めたりページを戻ったりしてなかなか思うように読み進められなかった。

が、土方始め剣に生き剣に死んだ新選組隊士の生き様に深く感動した。この本がきっかけとなって、それまで全く興味を持たなかった歴史に興味を持つようになり、歴史小説を読むようになった。

惜しむらくは自分の知識の無さ。感動できたものの、司馬遼太郎の代表作である本書を十分に堪能できたとは言えない。必ずまた読み直す。
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