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翔ぶが如く(司馬遼太郎)

征韓論争から西南戦争まで。全10巻。

いやー、しんどかった。

というのも、どこも小説じゃない。歴史ドキュメンタリーって感じ。wikipediaには"鳥瞰的手法"ってあるけど、まぁ資料をもとに史実を確認していって、それに対する司馬氏のコメントとという形式。

3巻くらいまではまだ小説っぽい要素があったけどそれ以降は辛かった・・・。7巻くらいで一度読むのをやめたし。orz

とはいえ、全巻読み終えてみると達成感もあり、また舞台となった明治初期の時代の難しさに興味を持てて読んで良かったと思えた小説だった。

明治維新の光と影というか、革命のひずみというか、そういった日本の近代化における矛盾みたいなものが、征韓論争、そして西南戦争という形になって現れていく。明治維新がいかに大きな変革だったかを改めて思い知った。

幕末、あるいはそれ以前からの歴史背景、そして後の太平洋戦争までどうつながるかという壮大な視点でもって、武士の最後の戦いである西南戦争を書いたところがこの本の一番面白いところだと思う。

大久保利通について少し。

るろ剣で和月氏が書いてるけど、彼はもっと評価されて良いと思う。


世間の西郷びいきのせいで、西南戦争で彼を討つこととなった大久保は悪く思われがち。

例えば、大久保が紀尾井坂で暗殺されたあと、西郷殺しの張本人ということで故郷鹿児島から遺骨の帰郷が拒否されて、ようやく地元に戻ってこられたのは百年後の平成になってから。

銅像も地元では建てられたものの嫌々だったらしい。近代日本の基礎を作った大久保に対する扱いは酷すぎると思う。


去年実施された日本の歴史上の人物と業績との関係を組み合わせる問題(小6中3対象)でも、大久保利通は正答率23%でワースト1位。

なんだかなぁ・・・。

主に司馬遼太郎の小説からの印象が強いけど、幕末の段階から維新後の日本のあり方についての青写真を持っていた数少ない人物で、成立した矛盾だらけの政府を単独で怜悧冷徹に回していったというイメージが自分にはある。勝海舟や福島県令山吉盛典に語ったとされる明治三十年までの見通しについても、日本の行く末を案じる政治家の鑑のような印象を受ける。

首相がころころ変わる平成の日本を見たらどう思うんだろうか?

都議選が終わって衆院選の近いこの時期に「翔ぶが如く」を読み切れたのは良かったのかもしれない。
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